ふるさと納税のポイント付与禁止(2025年10月〜)で、事業者は何が変わる? どう売る?
ポイント還元は2025年10月で終わりました。これからは「返礼品の中身と地場の魅力」で選ばれる時代です。事業者がやることは、ポイントの穴埋めではなく、商品ページと中身を磨くこと。まじめに良いものを作る人には、むしろ追い風です。
※2026年6月時点の情報です。ポイント付与の禁止は 2025年10月1日から施行 済みです。
ポイント還元を当てにして寄附を集めていた時代は、いったん区切りがつきました。これからは「ポイントの穴をどう埋めるか」ではなく、「返礼品そのものと、地域の魅力で選んでもらう」ことに頭を切り替えるのが近道です。
まず3行で:何が起きた?
- 2025年10月1日から、ポータルサイト経由の寄附でのポイント付与が全面禁止(全サイト一律)。
- ただしクレジットカードの通常ポイントなど、ふつうの決済で付くものは対象外。
- 楽天は無効を求めて訴訟を起こしましたが、施行は予定どおり実施されました。
根拠は、総務省が2024年6月28日に改正した告示(令和6年総務省告示第203号)です。

何が禁止で、何は残った?
禁止されたのは「ポータルサイトが寄附に対して付けるポイント」です。寄附の決済にクレジットカードを使ったときにカード会社側で付く通常ポイントは、これまで通り付きます。境目はここです。
| 2025年9月まで | 2025年10月から | |
|---|---|---|
| サイトのポイント | 寄附額に応じて付与(独自ポイント・買い回り等) | 付与できない(全サイト一律) |
| カード通常ポイント | 付与 | 引き続き付与(対象外) |
| サイト選びの動機 | 還元率が大きな決め手 | 返礼品の中身・使い勝手・客層で選ぶ |
楽天はどうなった?
楽天グループは2025年7月、この禁止を定めた告示は行き過ぎだとして、無効の確認を求める行政訴訟を東京地裁に起こしました。反対署名も集めています。ただ、施行そのものは止まらず、2025年10月から各サイトでポイント付与は終了しました。判断の行方は引き続き注目されている、という段階です。
事業者にとっての“本当の”影響
これまでは、同じような返礼品でも「ポイント還元が厚いサイト・タイミング」に寄附が集まりやすい面がありました。その追い風がなくなったぶん、返礼品そのものの魅力と、見せ方が、これまで以上に効いてきます。
言い換えると、まじめに良いものを作り、きちんと伝えてきた事業者には、むしろ追い風です。還元の派手さで埋もれていた「中身の良さ」が、選ばれる理由になります。

で、何をすればいい?(対応の手順)
- 商品ページと写真を磨く。 ポイントの代わりに「中身」で選んでもらうため、写真・タイトル・説明文を見直します。
- レビューとリピートを育てる。 一度きりでなく、また選ばれる設計(同梱の案内・定期便・季節の便り)を考えます。
- 9月の駆け込み依存から離れる。 還元目当ての山がなくなるぶん、年間を通じて選ばれる理由づくりに比重を移します。
- ポータルは“還元率”でなく“相性”で選ぶ。 手数料・客層・管理のしやすさで、自分の商品に合う場所を選び直します。
まとめ
- 2025年10月から、サイト経由のポイント付与は全面禁止。カードの通常ポイントは対象外。
- 楽天は訴訟中だが、施行は予定どおり実施された。
- これからは「返礼品の中身と見せ方」で選ばれる時代。事業者には、むしろ中身で勝負できるチャンス。
あわせて、2026年10月改正(付加価値基準の厳格化)の事業者向けまとめもどうぞ。制度の“次の一手”を先に押さえておけます。
出典
- 総務省「ふるさと納税の指定基準の見直し」(令和6年告示第203号・令和7年10月1日適用)
soumu.go.jp/menu_news/s-news/01zeimu04_02000126.html - 楽天ふるさと納税「ポイント付与ルール変更のおしらせ」(2025年10月1日以降 対象外)
event.rakuten.co.jp/furusato/notice/20250901/ - 楽天グループ「告示の無効確認を求める訴訟の提起について」(2025-07-10)
corp.rakuten.co.jp/news/press/2025/0710_01.html